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2024.01.06

結露しない家づくり。快適な新築住宅のポイント

目 次

寒い朝、窓がビショビショ…これは「結露」という現象です。結露は家の寿命を縮める原因や、健康に悪影響を及ぼす要因になります。結露を根本的に防ぐカギとなるのは「住まいの断熱性」。この記事では結露の原因や防止方法、結露しない家の建て方を解説します。

結露はなぜ起きる?

「結露」は、暖かい空気に含まれる水蒸気(気体)が冷たいものに触れたとき、水(液体)に変わる現象のこと。冬場の窓ガラスのほか、冷たい飲み物を入れたコップに水滴が着くのも同じ理由です。結露は室内外の温度差が大きく室内の湿度が高い冬場に起きやすく、特に温度の低い北側の窓で発生しやすくなります。なお、条件が揃えば冬だけでなく、季節を問わずに発生するため注意が必要です。

結露がもたらすデメリット

結露が起きると、窓まわりが水浸しになり単に不快なだけでなく、さまざまな問題の原因になります。まず、壁や床が濡れることで水シミやクロスの剥がれが生じ、その状態が継続すれば住まいの劣化を早めることにもつながります。また、ジメジメした環境はカビやダニの繁殖に適しており、アレルギーやぜんそくといった健康上の問題を引き起こします。住む人の健康を守り家の寿命を延ばすためにも、結露対策は重要です。

結露を防ぐ暮らし方

日々の暮らし方に注意を払うことで、結露を軽減することができます。

暖房機器の特徴を知る

暖房器具のなかでも、灯油ストーブは燃焼の際に水分を発生させるため、結露を引き起こしやすいです。また、暖房を使用する際は窓付近にサーキュレーターなどを起き、空気を循環させて湿気が溜まらないようにしましょう。

換気をしっかりする

水蒸気を含む空気を外に出すために、定期的に換気を行いましょう。住まいに24時間換気システムが設置されている場合、「寒いから」と停止させることなく、常に稼働させておく必要があります。特に、鍋料理をした後やお風呂上がりには、十分に換気をして湿気を追い出しましょう。浴室の扉を開けっ放しにしないことも大切です。

結露対策グッズを使用する

市販されている結露対策グッズも役立ちます。窓に貼る断熱シート、水滴を吸収するテープ、除湿剤などのさまざまな製品を、100円ショップやホームセンターで手軽に購入することが可能です。とはいえ、これらは一時的な対策に過ぎず、根本的な解決には至りません。結露を本質的に防ぐためには、住宅の断熱性能や換気システムの向上が不可欠です。

結露しない家を建てるには

ポイント1:高気密・高断熱

高気密・高断熱の住まいは、結露の予防に効果的です。高気密とは、空気が外部から不必要に入ったり、内部から漏れたりしにくい状態のこと。室内の温度や湿度を適切に保つことができます。高断熱は、壁や屋根に優れた断熱性能を持つ建材を使用し、室内の温度を外部に伝えにくい仕組みです。住まいを高気密・高断熱にすることで結露の原因をクリアして、冬は暖かく夏は涼しい快適な室内環境を保つことができます。

ポイント2:窓選び

結露予防には窓の断熱性能が重要です。昔ながらの単板ガラス窓は断熱性がほとんどなく、外気温の影響をダイレクトに受けてしまいますが、近年の新築住宅では「ペアガラス(複層ガラス)」が主流になっています。ペアガラスとは、二枚のガラスを重ねることで間に空気層をつくり、断熱性を向上した窓ガラスです。さらに、複層ガラスの間にアルゴンガスを封入し、ガラスにLow-E(特殊金属膜)を施した製品なら、優れた遮熱・断熱性能を発揮します。また、3枚のガラスを重ねて2層の空気層を設けた「トリプルガラス」もあり、より高い断熱性能を持ちます。

ポイント3:換気システム

結露の防止には換気が有効なのですが、窓を開けたり換気扇を回したりすると、室内が寒くなってしまうことが難点ですよね。そこでおすすめの換気機器が、熱交換型換気システム。室内の空気を排出する際に熱を回収し、取り込んだ外気に熱を戻す設備です。快適な室内温度を保ちながら、空気をキレイにすることができ、暖房効率の向上により省エネ効果も期待できます。

ポイント4: 機能性壁材

特殊な加工により吸湿・調湿機能を持たせた壁材も、結露の軽減に効果的です。機能性壁紙や「エコカラット」などの製品には、室内の余分な湿気を吸収し、必要に応じて放出する働きがあります。そのほか、有害物質の吸着や防臭効果もあり、快適な室内環境を保ちたい方におすすめです。

結露しない新築住宅実例

以前の住まいでは夏の暑さと冬の寒さが厳しく、窓の結露にお困りだったお施主様。高気密・高断熱の住まいに新築して、四季を通じて快適な住み心地を手に入れ、結露からも開放されました。このお住いでは全館空調を採用しているため、24時間365日家じゅうの空気環境を快適に保つことができます。一年中Tシャツで過ごせる心地よさを実現しながら、電力使用量は以前の住まいの半分ほどになったそうです。

 

まとめ:結露予防のポイントは住まいの断熱性能

結露は、住まいの寿命や住む人の健康に影響を与えます。結露しない新築住宅のポイントは、高気密・高断熱の住宅性能、断熱性にすぐれた窓、効率的な換気システム、機能性壁材の使用です。これらを採用した住宅は、外気温の影響を受けにくいため一年を通じて過ごしやすく、省エネにもつながります。結露のない快適な暮らしを実現するために、住まいの気密性や断熱性にも注目してみてください。

 

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