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2024.02.06

ぐっすり眠れる部屋、心地よい寝室の作り方

目 次

人間は一日の約25〜33%を睡眠に費やしており、80歳まで生きると、おおよそ20年以上の時間をベッドで過ごすことになります。健康的な生活を送るためには、十分な睡眠時間だけでなく、その質も重要な要素です。この文章では、長い時間を過ごす寝室を快適な空間にし、ぐっすり眠れる環境の作り方や、注意するべきポイントを解説します。

快眠できる寝室レイアウト【光・広さ・安全】

寝室の位置と方角

寝室の位置がトイレのすぐ隣だと、水が流れる音が気になることがあります。また、窓が交通量の多い道路に面していると、騒音や人の声が気になることがあるでしょう。特に、音に対して敏感で睡眠が浅い傾向がある人は配慮が必要です。こうした問題を解決するためには、寝室をトイレや道路から離れた位置にするか、間にクローゼットを設けるような間取りにする方法があります。
また、窓の方角も大切なポイントです。一般的には、東向きの寝室が好まれる傾向があります。これは、東向きの窓から朝日が差し込むことで、明るい部屋で朝を迎えられるためです。日光には体内時計をリセットする作用があり、すっきりと目が覚めやすくなると言われています。そのため、寝起きが良くないと感じる人には、特に東向きの寝室がおすすめです。

寝室の広さ

寝室は広すぎない方が、良質な睡眠に適した環境を整えやすくなります。コンパクトな空間では、心地よく包まれるような感覚から安心感が生まれ、眠りへの導入がスムーズになるためです。さらに、必要最低限の家具やアイテムのみを置くことになり、睡眠だけを目的としたシンプルでリラックスしやすい雰囲気を演出しやすくなります。

家具配置の工夫

窓の近くにベッドを置くと、外からの騒音や夜間の冷えが気になりやすいため、窓から離れた場所に配置する方がおすすめです。また、寝室に高い家具を置くと圧迫感が生じやすいので、背の低い家具を選んだ方がリラックスした雰囲気を演出しやすくなります。また、地震の際に家具が倒れる可能性を想定し、ベッド付近には背の高い家具を置かないようにするか、壁にしっかりと固定しましょう。同様に、転倒した家具が出入り口を塞ぐリスクがあるため、特に内開きの場合は扉付近に本棚などを置かないようにすると安心です。

寝室の環境を整える【音・温度・空気】

防音性能の高い壁材と窓

心地よい眠りには、静かな環境が不可欠です。「早起きに備えて布団に入ったのに、物音が気になって眠れない…」そんな状況は避けたいもの。交通量が多い道路の近くなど、騒音が起きやすい場所では、窓や壁の遮音性能が大切です。近年の新築住宅の窓は複層ガラスが一般的になっていますが、2重サッシ(2重窓)を導入することで、遮音性能を一層向上させることができます。さらに、壁からの音を軽減するには、遮音シートの使用が有効です。壁を二重構造にして空気層を設ける方法もあります。

断熱性・気密性の向上

寝室の断熱性や気密性が不十分だと、暖房を切るとすぐに冷えてしまい、窓からの冷気も感じられ、寝付きが悪くなりがちです。心地よい温度は質の良い睡眠にとって重要な要素です。寝る前に手足が温まることで、血管が拡張し、体が放熱する働きが促されます。その結果、体の深部温度が下がり、休息モードへの移行がスムーズになるのです。しかし寒さを感じると、熱を逃さないように血管が収縮するため、体温が下がらずに眠る体制への切り替えが難しくなります。ぐっすり眠れる寝室づくりには、壁や窓の断熱性・気密性向上が欠かせません。

空気環境を整える

寝室を心地よく保つためには、適切な温度調整だけでなく、定期的な清掃と換気も大切です。また、リラックスできる雰囲気を作るために、好みに合ったアロマグッズなどで香りを楽しむこともおすすめです。
さらに、家全体の空気環境を快適に保つには、全館空調が効果的です。このシステムは、建物の空気環境を一括で管理するもので、温度や湿度、空気の循環や品質を24時間365日安定させます。空気清浄機能も備わっているため、窓を開けることなく花粉やホコリなどのアレルゲンを除去することが可能です。

寝室のインテリアデザイン【脳と体を休める】

落ち着いた色使いと照明計画

ぐっすり眠るための環境を整えるためには、視覚情報を制御して脳への刺激を最小限に抑えることが大切です。寝室のインテリアは、落ち着いた色合いを選ぶことでリラックスした雰囲気をつくりやすくなります。また、照明は明るさを抑え、布団に入ってからも目に直接光が当たらないようにシェードランプや間接照明を選ぶことが望ましいです。照明の色に関しては、青みがかった「昼白色」や「昼光色」は脳を活性化させる効果があるため、黄みがかった暖かな色合いの「電球色」が適しています。
また、寝る前に本を読む習慣がある方は多いですが、寝付きの悪さや、睡眠の質が低さを感じる場合には、読書を控えることも検討しましょう。睡眠と無関係なものが視界に入らないようにすることで、脳がスムーズに眠りモードに移行しやすくなります。

体に合った寝具を選ぶ

枕やベッド・マットなど、寝具類の選択も睡眠の質に影響します。一般的に背骨のS字カーブを維持できるベッドマットが最適とされており、柔らかすぎるものや硬すぎるものは睡眠の質を悪くする可能性があります。また、掛け布団についても、軽すぎるものより適度な重さがあるほうが良いとされています。ただし、どの寝具が適しているかは個人差が大きく、体格や体重、寝心地や感触の好みなどによります。そのため、実際に店舗で試してから購入するのがおすすめです。

まとめ:ぐっすり眠れる寝室が健康な毎日をサポート

健康的な生活には充分な睡眠時間のほか、眠りの質も重要です。寝室の方角や家具レイアウトの工夫、防音性・断熱性・気密性の向上、空気環境を整えることで、心地よい眠りに導きやすくなります。また、落ち着いたインテリアや照明、適切な寝具選びも大切です。寝室づくりの工夫により、ぐっすり眠れる毎日を手に入れましょう。

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