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新居建築によってはじまった、親世代・子世代の同居。 お互いの生活のリズムを大切にしたいとの思いやりのコンセプトが、お互いに心地よい空間に。 ご両親とお孫さんとのふれあいも増した温かいマイホーム!

公立の小学校と中学校がすぐ近くという閑静な住宅街の一角にあるA様の新居。引っ越して半年になるA様は、皆さんお揃いで1階のリビングダイニングに、私たちを迎え入れてくださいました。
そもそも新居の建つこの場所は、昭和35年に、新たに宅地として区画整理された土地の立地条件が気に入って住まわれてきたため、思い入れはひときわ。それ以来の居住年数は、約45年になるのだそうです。「周りのお宅はどんどん変化していってね。うちは、息子たちがそれぞれ独立して、この先同居の予定がないのに家を建て替えるのは忍びない。二度ほど増築もしたし、家のたたずまいをこのまま残すことにしたんです」とお父様が家の立て替えはしないという気持を固められた矢先、「一昨年の年末に、突然息子が”オレが一緒に住む”と言ってくれたんです」。そのときを振り返り、お父様は満面の笑みでお話してくださいました。息子さんは「雨漏りもしててみっともなかったんですよ。それを直すなんて言っていたから…」とテレながらも、同居を決意した理由を話してくださいました。
お互いに頼るところができるというメリットがある一方、親子とはいえ、ある日を境にひとつ屋根の下に住むことになるため、気兼ねなどのデメリットもあるでしょう。それぞれのご家族がかかえるデメリット部分を補うなめには、お互いが住まう二世帯住宅の建て方を工夫することが不可欠になってきます。
A様のマイホームづくりも、じっくりと計画を進めてこられました。「ぼくたちは古いから、新しい感覚は息子たちにほとんどおまかせ。息子家族がよく展示場や住宅館に足を運んでくれてね。息子たちの意見を中心に考えていったんですよ」とお父様がおっしゃるように、最初は息子さんが主動でスタート。それから、お母様が「みんなの意見が合うように、みんなで相談しながら進めました」と加えられ、話し合いを大切にしてこられた様子がうかがえます。若奥様は、最初「キッチンは一つでもいいかな」と思っていらしたのですが、「ある日母が、”生活リズムがそれぞれ違うんだから、今は良くても、いずれのことも考えてすべて2つの方がいいのでは?”と提案してくれたんです…」とお母様からの思いやりの提案を、受け入れることに。話し合いを重ねていくうちに、”お互いに助け合うところは助け合い、お互いの生活のリズムを邪魔しないというスタンスを大切にしたい”との考えに落ち着き、玄関をあがってすぐに、両世帯が行き来できる扉がある以外、水まわりなど全てが別々に。完全分離型の二世帯住宅を建築することに至りました。
住まいを変えることになられたご両親は、愛着のある土地に、お孫さんと一緒に暮らす新居の完成を待ちわびておられたのでしょう。お宅建築中は、大工さんとの会話が日課となるほど、毎日現場に足を運ばれたとか。お父様は、我が家の建築過程をご覧になり、「工法や道具の進化を見せ付けられてビックリした」とおっしゃいます。そんな建築の進化に新居をゆだねつつ、昔ながらのアイテムをお父様のこだわりとして、二間つづきの和室と掘りごたつを提案。新居に合わせて新調したダイニングセットではなく、長年の習慣である掘りごたつで、お食事をとられているそうで、まさにお気に入りの空間になっています。 お母様はキッチンがこだわりの空間。来客時には、「顔をみて会話しながら、お茶の準備がしたかった」と対面キッチンにうれしそうに立たれていました。そのキッチンには、前のお宅にはなかった床下収納や床暖房も完備。これまでも大切にされてきた”ぬか床”のスペースもしっかり確保し、「すぐに手の届くところにあって助かります」とフレキシブルな新しいキッチンも十分使いこなしていらっしゃるようです。 一方の息子さん世帯は、広くかつすっきり見せるための工夫が随所に…。天井を高くしたり、キッチンのウォールユニット(上棚)をあえてはずしてみたりと、見事開放的なお部屋づくりが実現しました。また、流行の間接照明を取り入れて、お部屋の雰囲気を演出したり、各部屋の壁紙に変化を加えたりといった感覚は、若い世帯ならではのこだわり。それぞれのこだわりを、ご自分の世帯に思うように表現できたところも完全分離型二世帯にした賜物かもしれません。
掘りごたつ[ご両親世帯]/お食事はここで。一番ほっこりできるこだわりのスペース
リビングダイニング[息子さん世帯]/3.7mの天井はご主人の希望。スポットライトのような間接照明だけは若奥様が譲れなかったアイテム。
キッチン[息子さん世帯]/「広く、明るくみせたくて白を基調に選びました」と奥様。ウォールユニットはあえてつけずに、開放的に。
息子さんご夫妻に二世帯についてお話をうかがうと、話してくださるのはご家族のエピソード。息子さんが「二世帯という感覚がない」と言われるように、若奥様からも「お昼ごはんや夕飯もたまに一緒に食べるし、こういう風に行き来ができて良かった」と完全分離型の二世帯住宅にお住まいにもかかわらず、まるで同居なさっているかのようなお話が。A様ご家族の仲の良さが自然に伝わってきて、息子さんご夫妻にとっても、新居が心地よい住空間であることが十分うかがえました。 若奥様の「お母様が2階に来られて話をする機会が増えてよかった」というお話や、お孫さんが朝8時におじいちゃんのところに行って膝の上で時代劇ドラマを一緒に見ることや、気がついたらお孫さんがお友達と一緒に1階の親世帯に行って遊んでいるというエピソードも…。今では、お孫さんが幼稚園から帰ってくると、まず「おじいちゃんは?」と聞くそうで、そんなお話をしてくださる息子さんご夫妻もうれしそう。お母様は、「おじいちゃん、おばあちゃんと言って、孫が私たちを大切にしてくれるのが本当にうれしい。にぎやかになっていい」と二世帯住宅建築に踏み切ったからこそ孫との日々の触れ合いが叶って大喜び。両世帯をつなぐ扉が三世代に喜びを与えるくうかんとなり、A様ご一家がさらに仲良くなる一助を担ったのかもしれませんね。
子供部屋[息子さん世帯]
和室[ご両親世帯]/おじいちゃんの膝の上が、お孫さんの特等席。
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